13.風流空手 用語の確認 (技の用法)

2010/06/09 公開


 風流空手の伝承は、言葉の遊びでは無く、実の体験即ち体感・体得・体現に依りこれを伝承・流布する。

 然し、手段としては如何しても、文字や言葉での表現をせざるを得ない場合は多い。

 初めに言語ありきでは無く、伝承に言語を用いているに過ぎない。これを勘違いした、本末顛倒の曲解を避ける為、用語の意味を勝手に確定してみる。

 言語は内容に含みを持つもので、これが誤解を招く因ともなり得る。そこで、曖昧に用いられている語に関して、基本的な意味付けをしてみる。

 往す・捌く・流す・乗る・束等々、技法用語を確定して置けば、疑義も減るだろうし、技法への対応も明確になると思うので、以下何点かに対して、勝手な解釈をする。

 勿論、各用語に対する詳細な肉付けは、別の機会を持つ事にする。
 

☆ 往す
 死に体としての相手を制御する技法

☆ 捌く
 死に体ではない相手を制御する技法

☆ 流す
 攻込んで来る技を接線に沿って尽きさせる技法

☆ 乗る
 攻込まれる筋に対して攻潰す技法

☆ 起こり
 出様とする矢先

☆ 尽きる
 技が極まらずに終った瞬間

☆ 生きている
 何時でも反応出来る状態

☆ 死んでいる
 如何とも反応仕難い状態

☆ 束
 技が極る瞬間両足がそれに応じている状態

☆ 無拍子
 何気無く

☆☆余計な事
 背面は陽、腹面は陰。手足の表裏は、撓尺・脛腓。

☆☆もっと余計な事
 言葉には、不易流行があり、変遷をする。又、一つの事物に多々の異なる表現や用語があると思う。
 然し、格技に於いて、不易は流行とは為らず、変遷は無い。
 この様な事も含めて、取敢ず曖昧そうな用語を確認して置きます。
 


 

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